IMFは世界経済の最悪期は4~6月と予測

<ニュースレター「マネーの知恵」 2020年4月発行>

新型コロナウイルスの感染が世界各地に広がっており、 世界での死者数は19万人を超えました。
感染拡大の勢いは増しており、これから新興国で感染
拡大が広がっていく可能性を考えれば、死者数は最終的に100万人を超えてしまう可能性があります(2020424日現在)

感染拡大を防ぐために、各国が外出禁止措置を取るなど対応しており、実質的に経済活動の停止を余儀なくされているような状況のため、経済に与える影響は大変大きなものになっています。

世界経済はリーマンショック以来のマイナス成長になる見通し
414日に国際通貨基金 (IMF)が発表した最新の世界経済見通しでは、今年(2020年)の世界全体の成長率はマイナス3.0%まで落ち込むと予想されています。
1月時点の予想ではプラス3.3%と見込んでいたので、実に6.3%も大幅に下方修正したことになりますね。
成長率がマイナスになるのは、リーマンショック後の2009年のマイナス0.1%以来のことで、
1929年以降に世界を深刻な不況に陥れた大恐慌以降では、最悪の景気後退になる可能性が非常に高いとの危機感を示されました。

海外に比べて、日本の回復は遅くなる見込み
各国の状況はというと、これまで経済が堅調で世界経済の牽引役になってきた米国の経済成長率は2019年のプラス2.3%から、2020年はマイナス5.9パーセントまで下がる見通しで、
第二次世界大戦後の1946年以来の大幅な落ち込みとなる見通しになっています。

また、世界第二位の経済大国である中国は、2020年の経済成長率の予想は1.2%で、かろうじてプラス圏をキープするものの、1月の予想からは4.8%も引き下げられており、こちらも大幅な減速が見込まれています。

現時点(2020419日現在)で米国に次いで新型コロナウイルスによる死者が多い欧州でも、新型コロナウイルスの影響は大変大きくなっていて、2020年の経済成長率はドイツがマイナス7.0%、フランスはマイナス7.2%、イタリアはマイナス9.1%、スペインはマイナス8%まで大きく落ち込む見通しです。

日本については、2020年の経済成長率はマイナス5.2%で、欧米に比べて、ややマイナス幅は小さく感じるものの、2021年の成長率は3.0%にとどまることが予想されており、欧米に比べてやや弱い回復になると予想されています。
(そのためU字型の回復が期待できる欧米の株式とは異なり、日本株に関してはナイキのマークのような緩やかな戻りになるような気がします。)

46月期が最悪期と予測も、今後の新型コロナウイルスの感染拡大次第
回復の時期については、 IMF は新型コロナウイルスによる日米欧の経済への影響は46月期が最悪期で、2020年後半から景気は持ち直すと見ているようです。
2021年には回復が軌道に乗り、世界全体の成長率は5.8%まで高まる見通しになっています。

リーマンショックの翌年の2009年はマイナス0.1%の成長だったものの、翌2010年はプラス5.4%のプラス成長になったように、今回も落ち込んだ分だけ大きな回復が見込まれますが、しかし、ただこの予測も、 IMF によれば基本シナリオといえるもので、今後の状況次第では相当な不確実性が存在するようです。

そのため IMF 2020年に経済活動が再開する基本シナリオ①に加えて、②2020年中の感染拡大の封じ込めに失敗したケース、③新型コロナウイルスの感染拡大の封じ込めには成功するものの、2021年に再び流行するケース、④封じ込めにも失敗して2021年に再流行の4つに分けて経済見通しを分析しており、封じ込めにも失敗して2021年に再流行という最悪のシナリオ④になった場合、2021年の世界経済は基本シナリオよりさらに8%も縮小するという予想しています。
つまりは今後の新型コロナウイルスの感染拡大次第で状況は変化するため、不確実な部分が多いということなので、今後も注意深く見守っていく必要があります。

【著者】
久保 逸郎(FPオフィス クライアントサイド代表)

ファイナンシャルプランナー
金融知力インストラクター
日経情報活用アドバイザー(日経メディアプロモーション公認)

<講師プロフィール>
高校を1年で中退。独学で大学入学資格検定を取得して大学進学。
大学卒業後は大手リース会社、外資系生命保険会社を経て、平成15年3月にファイナンシャルプランナー(FP)として独立。
相談業務を中心に実務派ファイナンシャルプランナーとして活動する傍ら、ライフプランや資産運用などのお金のことについて年間100回近いセミナー等の講演活動や、マネー雑誌等への原稿執筆などを行っている。


<主なメディア実績>
読売新聞・朝日新聞・朝日新聞AERA・東洋経済・財界九州・エコノミスト・マネープラス・FPジャーナル・ファイナンシャルアドバイザー・TVQ九州放送「九州けいざいNOW」・FBS福岡放送「めんたいワイド」・九州朝日放送「ニュースぴあ」ほか

近況報告

2020314日  大村市内で行われた長崎県日経会主催のセミナーで講演
セミナータイトル「人生100年時代のライフプランと資産運用」

プライベート

【桜】
3月は仕事では長崎県の西海市や佐世保市、大村市や、愛知県豊橋市に行くなど、あちこちに足を運びましたが、プライベートでは、新型コロナウイルスのために遠出はしませんでした。

この写真の桜は、近所の公園に咲いている桜です。
桜はとても好きなので、お花見を兼ねた散歩をたくさんして過ごしました。

ついでに私は桜美林大学出身なので、その学校名の由来を紹介します。
米国のオベリン大学出身の創始者夫妻が、東京都町田市の桜が多い場所を紹介されて、その場所で開校することになったため、出身大学の名にちなんで「桜の美しい林」という字を当てたそうです。
たしかに学校の周囲にはたくさんの桜がありましたし、校内の桜の木の下で一升瓶置いて友人と花見をしていたところに、先生達が呆れながら入ってきて、一緒に酒盛りをしたのは、今となっては良い思い出です。

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