IMFがトランプ氏当選後初の世界経済見通しを発表

<メールマガジン 2017年1月31日>

NYダウが市場初めて2万ドルを突破しました。


先週金曜日の大統領就任演説の直後から、期待外れ感から株価は下がる方向感でしたが、再び上昇を始めてついに2万ドル超えとなりました。


ギリギリで越えられない状況が続いていたのに、超える時は一気に超えてしまうものですね。


すでに高値圏にあった米国株ですから、今後どのように動いていくかについてはトランプ新大統領による経済政策に依る部分が大きいと思います。


IMFが最新の世界経済見通しを発表
さて、米国株式市場の状況はさておき、国際通貨基金(IMF)が117日に最新の世界経済見通しを発表しました。


世界全体の見通しは2017年が3.4%、2018年は3.6%になっていて、昨年10月の予想から共に据え置きされています。


これはトランプ政権の政策スタンスが不透明であり、また世界経済にどのような影響を与えるかがわからないため、判断を据え置くしかなかったようです。


そのため次回4月の世界経済見通し公表の頃までは予測が具体的になるだろうというような展望が書かれています。
今の状況ではIMFでも予測できないということですね。


今回発表された世界経済見通しは下記の通り。
()内は昨年10月予想との差異。

【世界全体】
20173.4%(0.0%)
20183.6%(0.0%)

【先進国】
20171.9%(0.1%)
20182.0%(0.2%)

【新興国】
20174.5%(▲0.1%)
20184.8%(0.0%)

【米国】
20172.3%(0.1%)
20182.5%(0.4%)

【ユーロ圏】
20171.6%(0.1%)
20181.6%(0.0%)

【英国】
20171.5%(0.4%)
20181.4%(▲0.3%)

【日本】
20170.8%(0.2%)
20180.5%(0.0%)

【中国】
20176.5%(0.3%)
20186.0%(0.0%)

【ブラジル】
20170.2%(▲0.3%)
20181.5%(0.0%)

【ロシア】
20171.1%(0.0%)
20181.2%(0.0%)


とくに目がつくところでは、今年の予想で中国が財政刺激策の効果が出てくることへの期待から、予想を0.3ポイント引き上げられたことではないでしょうか。


また、昨年後半から経済が好転して長期金利上昇が顕著であった、英国の今年見通しが0.4ポイント引き上げたことも目につきます。


日本の見通しに大きな変化はない
日本については、今年の予想は0.2ポイント引き上げられて、0.8%の成長見通しとされました。


しかし、これはデータの見直したところ2016年後半の伸びが予想よりも高くなったことが要因で、今年から上昇する見通しではないようです。


IMFのモーリス・オブストフェルド氏がこの世界経済見通しを踏まえた「変化する世界経済情勢」というレポートの中で、先進国の中には「もう政策余力が限られてきているところもあります。こういった国では、財政政策の焦点を、短期的な需要の下支えに置くのではなく、必要とされるインフラやスキルへの投資、さらには供給側に優しく公平な税制改革を通して潜在的GDPを増大させるべきです」と述べて国の政策担当者に注意を促しています。


これは日本にも当てはまるはずです。
まさに一時的なバラマキ(財政刺激策)よりも成長戦略が問われているのだと思います。


原油価格は反転する見通し
資源価格については、原油の見通しがさらに2.0ポイント上昇して、今年は19.9%の上昇という見通しになっています。

<原油>
2015年(実績値) ▲47.2

2016年(実績値) ▲15.9

2017年(予想値) 19.9

2018年(予想値) 3.6


この上昇は上記の増減率にあるように、一昨年・昨年の原油価格下落の反動であると思われます。


来年の見通しは3.6%の上昇見通しにとどまっていることから、以前のような1バレル100ドルを超えるような価格水準に向かっていくものではないと考えられます。


土曜日(2月4日)の勉強会では各国の状況をより詳しく解説しようと考えていますので、ご都合の合う方はぜひご参加ください。

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