投資信託の基準価額や分配金が下がった時、投資家はどのように対処すればいいのか?

<ニュースレター「マネーの知恵」 2020年2月発行>

新型コロナウイルスが世界に拡大している影響で、世界的にリスクオフの流れが急速に進み、株価が大きく下落しています。

とくに近年好調だった米国の株式市場の落ち込みは激しく、SP500(米国の代表的な株価指数)は219日に付けた終値ベースの最高値を12%下回る水準になりました。(2020228日現在)

あまりにも急激な下落だったので判断がつかないまま、今後の投資について迷われている方も多いと思います。

とくに投資初心者が使うことの多い投資信託の場合、基準価額の下落はもちろんですが、マーケットの反転に備えてファンド内の資産を確保しておく狙いなどから、分配金を引き下げるケースが多くなってくると思います。
分配金が下がったことを「投資が上手くいっていない」「将来性が無い」と考えてしまう投資家もまだまだ多いのですが、近年は金融庁の指導もあって、タコ足配当のような形で、実際の運用益以上に分配金を支払い続けるファンドは減ってきています。
必ずしも運用が上手くいっていないから、分配金が引き下げられるわけではありません。

そもそも投資信託は長期投資が基本ですし、運用会社のファンドマネージャーは長期のスタンスで投資を行っています。(インデックスファンドを除く。インデックスファンドの運用担当者は、ベンチマークとなる指数の動きに対して、なるべく近い動きになるように運用を行います。)

ついつい目先の動きに右往左往してしまう投資家は多いのですが、資産運用は「成長の果実を受け取るもの」なので、長期的な視点を持たないとなかなか上手くいきません。

下落局面の対処法3
そして今回のような下落局面の対処法ですが、基準価額が大きく下落してしまったり、または分配金が減少した場合に、投資家が取れる方法は基本的に下記の3つしかありません。

①継続保有
文字通りで、そのまま持ち続けることです。
この継続保有を選択する場合に気を付けておかなくてはいけないのが、足元の投資環境が悪かったとしても、投資対象として将来有望なのかどうかということです。
将来性が乏しい投資対象のものをいくら継続保有したとしても、なかなか良い結果にはならないものですし、それこそ「塩漬け」にするしか方法が無くなってしまいます。
将来展望のためにも、日頃から日本経済新聞や勉強会等での情報収集は欠かせませんね。

②追加購入
保有している投資信託が割安水準にあると考えるなら、追加購入も視野に入れましょう。
追加購入することで、平均購入単価を引き下げる効果が出ることもあります。

但し、継続保有と同じように、将来性の見極めを行う必要があります。
また、下がったものを追加購入するのは勇気がいることなので、ある程度知識的な裏付けがないと難しいかもしれません。

③売却
投資対象が将来有望でない場合や、自身の運用方針に変更がある場合は売却。
売却することで一旦損失を確定することになってしまうかもしれませんが、他に有望な投資先がある場合は、そのまま継続保有しておくよりもそちらに切り替えたほうが賢明です。

しかし、多くの投資家が一旦損失を確定することを嫌います。
そのため売却の判断がつかないまま放置してしまうことが多いものです。

日頃からの情報収集が大切
どの選択をするにしても、将来性の見極めが大切
になってきます。
「投資は自己責任が原則」ですから、日頃から日経新聞やニュースなどでの情報収集を欠かさないようにしましょう。

【著者】
久保 逸郎(FPオフィス クライアントサイド代表)

ファイナンシャルプランナー
金融知力インストラクター
日経情報活用アドバイザー(日経メディアプロモーション公認)

<講師プロフィール>
高校を1年で中退。独学で大学入学資格検定を取得して大学進学。
大学卒業後は大手リース会社、外資系生命保険会社を経て、平成15年3月にファイナンシャルプランナー(FP)として独立。
相談業務を中心に実務派ファイナンシャルプランナーとして活動する傍ら、ライフプランや資産運用などのお金のことについて年間100回近いセミナー等の講演活動や、マネー雑誌等への原稿執筆などを行っている。


<主なメディア実績>
読売新聞・朝日新聞・朝日新聞AERA・東洋経済・財界九州・エコノミスト・マネープラス・FPジャーナル・ファイナンシャルアドバイザー・TVQ九州放送「九州けいざいNOW」・FBS福岡放送「めんたいワイド」・九州朝日放送「ニュースぴあ」ほか

近況報告

202019日 福岡県内の銀行の資産運用セミナーで講演
最近のマーケットの状況や、今後の見通しについて説明を行いました。

2020124日 熊本県内の銀行の資産運用セミナーで講演
最近のマーケットの状況や、今後の見通しについて説明を行いました。

プライベート

【女子ラグビー】
119日に久留米市の百年公園で行われた女子ラグビーの新チーム「ナナイロプリズム」のトライアウトに顔を出してきました。
アメフトのチームドクターの関係で縁があってのものですが、関係者の方々の熱さを感じられて楽しかったです。

短パン姿は東京五輪で活躍が期待される女子セブンス日本代表主将の中村知春選手。
ラグビーはアメフトと違う面白さがありますし、東京五輪では注目したいですね。
そのうち練習に混ぜてもらおうかな?(笑)

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