今年(1月)から新しいNISA制度が始まったこともあって、投資に関心を持つ人が増えています。
そこで今回はこれから新たに投資を始めようとする人に持っておいて欲しい6つの行動・思考特性について解説します。
1,オープンネス(開放性)
オープンネスは、新しい経験やアイデアに対して受け入れる度合いを示します。
新たに投資を始めようとすると、これまで全く知らなかった多くの知識や経験に遭遇しますよね。
高い開放性を持つ人は、異なる視点や新しい情報に興味を持ちやすく、既存の信念を再評価することにも開かれています。
簡単に言えば、思考が柔軟で、創造的な思考に傾倒する傾向があるということ。
投資は過去のデータも大事ですが、それよりも積極的に信頼できる情報をインプットして、未来のことを考えることのほうが大事。
オープンネス(開放性)が高い人は投資で成功する可能性が高いと思います。
2,好奇心の強さ
好奇心は、未知のものや未解決の問題に対する探求心です。
好奇心が強い人は、自分の知識や理解を深めるために新しい情報を積極的に求める傾向があります。
これは知識を深めたり、多様な視点を受け入れたりする能力に直接関係しています。
これまで知らなかったことを知れることに喜びを感じて、楽しみながら知識を増やしていける人は投資だけでなく、ビジネスの世界でも重宝されているでしょう。
但し、正しい知識や質が高い情報をインプットすることが大切なのであって、浅い知識・質が悪い情報などをいくらインプットしても、投資に関しては仇となってしまうことが多いもの。
日本経済新聞や専門家が発する情報など、信頼できる情報に限って仕入れて、素性や経歴がわからないブロガーやインフルエンサーなどが発する情報は遮断することも大切になってきます。
3,批判的思考能力
批判的思考は、情報を分析し、論理的に考え、合理的な判断を下す能力です。
批判的思考能力が高い人は、情報の源や信頼性を評価し、複数の視点から物事を考えることができます。
彼らは、単純な受け入れではなく、情報を積極的に評価し、分析する傾向があります。
「大衆は常に間違う」という有名な投資格言があるように、多くの人は思い込みや錯覚のまま行動し、判断を行います。
アクティブファンドのコストとリターンには明確な相関関係は無いにもかかわらず、思い込み(錯覚)で「コストが高い投資信託はダメだ」などと言っている人はこの典型例でしょう。
批判的思考能力を持つ人は、そのような思い込みや錯覚の罠にははまらない可能性が高いと思います。
4,認知的柔軟性
認知的柔軟性は、異なる思考モードや視点の間で効果的に切り替える能力を指します。
この特性を持つ人は、状況や問題に応じて思考のアプローチを柔軟に変えることができます。
これにより固定化された思考パターンや偏見から離れ、より多様な解決策やアイデアを考え出すことが可能になります。
人間は自分にとって都合の良い情報ばかりを集めてしまう生き物です。
しかし、リスク管理の部分を含めて、多角的な視点で物事を考えないと、投資で大やけどしてしまう可能性が高くなってしまいます。
個人投資家は運用会社のように様々な人材を集めて投資判断を行うことが出来ません。
そのため毛色の違う運用会社やストラテジスト・アナリストなどの情報を複数、定期的にウォッチするようにしたいものです。
5,モチベーションと目標指向性
個人の目標や価値観、モチベーションが思考プロセスに与える影響は大きいもの。
自己成長や知識の拡張に強い価値を置く人は、学び続け、新しい情報に対して積極的に取り組む傾向があります。
長期投資の道のりはとても長いため、目標やモチベーションがしっかりとしていないと、なかなか投資を続けていくことが出来ません。
6,感情的知性(EQ)
感情的知性は、自分自身や他人の感情を認識し、理解し、管理する能力です。
EQが高い人は情報やアイデアを処理する際に、感情の影響を考慮し、感情的なバイアスから自分を解放することができます。
これにより、より客観的でバランスの取れた視点を維持することが可能になります。
そもそも人間の脳は投資に向いていません。
都合よく、感情に従って投資を行ってしまうと、ほぼほぼ失敗してしまうでしょう。
自分自身の感情を理解しながらコントロールして、論理的に判断をする能力は、投資で成功するために不可欠な能力です。
ここまで投資を始めようとする人に持っておいて欲しい6つの行動・思考特性について解説してきましたが、投資で成功するための能力と、仕事(ビジネス)で成功するための能力はほぼ同じ。
ビジネスの世界で成功している経営者が、投資でも上手くいくことが多いのは当たり前なのかもしれません。
裏を返せば、ビジネスの世界で成功していない人が、投資で成功するのはなかなか難しいのです。
仕事(ビジネス)が上手くいっていない人は上記の6つの行動・思考特性を身に付けることから始めてみてはいかがでしょうか?