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コストが高いアクティブファンドのほうが、運用成績は良い傾向

<ニュースレター「マネーの知恵」 2021年7月発行>

先月号の『インデックスファンドはコストで選び、アクティブファンドはコスパで選ぶ』は結構反響がありました。
「目から鱗
でした」「ネットの情報は本当に信用してはダメですね」といった声が多かったですが、どうしても頭の中をアップデート出来ない方もいらっしゃるようで、「これはコストを差し引いていない運用成績ではないですか?」と尋ねてくる方もいました。
当然そんなはずはなく、前号のグラフで示した国内株式に投資を行う10ファンドのパフォーマンスは全て信託報酬控除後のパフォーマンスです。

初心者の中には投資信託の運用実績を示すグラフを見て、そこからさらに信託報酬が引かれてしまうと勘違いしている方が一定数いらっしゃるのですが、投資信託の月報等に出ている運用成績も信託報酬控除後のパフォーマンスになります。

α(アルファ)とβ(ベータ)
ここで確認をしておきたいのが、α(アルファ)とβ(ベータ)のことです。ファンドの運用においてα(アルファ)は(市場の成長を上回る)超過収益のことを指し、一方で、β(ベータ)は市場の成長からもたらされる収益のことを指します。

α(アルファ)・・・投信信託を運用するファンドマネージャーの銘柄選択や配分によってもたらされる収益

β(ベータ)・・・市場の成長からもたらされる収益

ベンチマークとなる指数に対して、運用成績が連動するように運用を行うパッシブファンド(ETFやインデックスファンド)はβ(ベータ)だけを取りに行く投資方法です。
指数に沿った運用を行うため比較的運用が簡単で、その分運用にかかるコスト(信託報酬)は少ないという特徴があります。

一方のアクティブファンドはファンドマネージャーの目利きによって、α(アルファ)とβ(ベータ)の両方を狙いにいく投資方法です。
ファンドマネージャーの銘柄選択や配分の目利き力によって上手く超過収益を得られることもあれば、そうでない時もあります。
そのため優秀な人材を集めて運用チームを作り、しっかりと投資先の調査を行うことが重要になってきます。
人材や調査に労力がかかる分、パッシブファンドに比べてコスト(信託報酬)は高くなりますが、投資先を厳選することで高収益を狙ったり、目的に沿った運用を行うことができます。
為替ヘッジやキャッシュポジションの調整を柔軟に行うファンドや、特定のテーマへの投資、低リスク運用を目指すファンドなど選択肢が多く、リスク・コントロールを行いやすい点はアクティブファンドの大きな魅力になります。

「良いものは高い」は投資信託でも同じ
それではパッシブファンドとアクティブファンドの運用成績とコストの関係はどうなっているのでしょうか?わかりやすいのが、東京証券取引所などを運営する日本証券取引所グループ(JPX)が運営する「東証マネ部!」というサイトに掲載されている下記のグラフです。

データ出所:JPX「東証マネ部!」
『アクティブファンドに低い信託報酬を求めるべきか(20205月末基準、国内株式型)』

このグラフの見方は縦の軸が5年累積リターンで、上にいけばいくほど収益が高いことになります。横の軸はコストで、右にいくほどコストが高いことになります。
オレンジの線が日経225(日経平均株価)、赤色の線がTOPIX(東証株価指数)に連動するファンドの回帰曲線ですが、パッシブファンドは信託報酬が高くなるほど収益が下がっていく傾向が見てとれます。
市場の成長からもたらされるβ(ベータ)の部分からしか収益が発生しないパッシブファンドは、コストはできるだけ少ないほうが、投資家の手元に残る収益が高くなるのです。

一方のアクティブファンドの回帰曲線は青色の線ですが、むしろコストが高いファンドのほうがリターンは高い傾向になっています。
5年累積リターンが100%を超える大変好成績のファンド(緑色で囲われている部分)に関しては、いずれも信託報酬は1.5%以上で、コストは高めのファンドです。
このデータを見る限り、市場平均を大きく上回るようなパフォーマンスを出す優秀なファンドに投資するには、相対的に高い信託報酬を負担する必要があるということがわかりますね。「良いものは高い」という当たり前の経済原理は、投資信託にも当てはまるのです。

「アクティブもどき」が減り、アクティブファンドの運用成績が改善
なぜ上記のようにアクティブファンドはコストが高いほうが好パフォーマンスの傾向になるのかということですが、今年6月に金融庁が公表した「資産運用業高度化プログレスレポート2021」の中で、アクティブ比率が高いファンドのほうがより高いパフォーマンスを出している傾向にあるという分析結果が示されています。
簡単に言ってしまえば、「ファンドマネージャーがしっかりと独自の目利きを行い、銘柄や配分を決めているファンドのほうが、運用成績は良い」ということです。

データ出所:金融庁「資産運用業高度化プログレスレポート2021

このレポートで金融庁が問題にしているのは青色の線で囲んでいるようなアクティブ比率が低いにもかかわらず、信託報酬が高いファンドのことです。
これを業界では「アクティブもどき」と呼んだりしますが、金融庁はこの存在を問題にしています。
2000年代までは国内大手運用会社を中心にこのようなアクティブもどきのファンドを多く販売して、アクティブファンドらしい運用を行わないまま、高い信託報酬を取っていることが多かったため、当然のことですが運用成績はあまり芳しいものにならず、「アクティブファンドよりも、コストの安いETFやインデックスファンド」という流れになってしまったのです。
しかし、運用スキルが高い外資系運用会社が日本に定着して存在感を発揮し、さらに独立系運用会社が台頭してきた近年はアクティブファンドのパフォーマンスが改善しています。

下落又は停滞の局面においてはα(アルファ)を狙わなくてはいけない
私のようなファイナンシャルプランナー(FP)ですら、いまだに「コストが高いファンドはダメだ」と言ってパッシブファンドだけを推奨しているような人も多いため、個人投資家の皆さんがそれを信じてしまうことは仕方ないことだと思います。
しかし、上記で示したように状況は変化しています。そのためアクティブファンドとパッシブファンドの両方の特徴を押さえて、上手に使い分けることが大切だと考えています。
とくに市場が右肩上がりの時はβ(ベータ)からだけでも収益を得られますが、下落又は停滞の局面においてはα(アルファ)を狙わないと収益を得られませんからね。

【著者】
久保 逸郎(FPオフィス クライアントサイド代表)

ファイナンシャルプランナー
金融知力インストラクター
日経情報活用アドバイザー(日経メディアプロモーション公認)

<講師プロフィール>
高校を1年で中退。独学で大学入学資格検定を取得して大学進学。
大学卒業後は大手リース会社、外資系生命保険会社を経て、平成15年3月にファイナンシャルプランナー(FP)として独立。
相談業務を中心に実務派ファイナンシャルプランナーとして活動する傍ら、ライフプランや資産運用などのお金のことについて年間100回近いセミナー等の講演活動や、マネー雑誌等への原稿執筆などを行っている。


<主なメディア実績>
読売新聞・朝日新聞・朝日新聞AERA・東洋経済・財界九州・エコノミスト・マネープラス・FPジャーナル・ファイナンシャルアドバイザー・TVQ九州放送「九州けいざいNOW」・FBS福岡放送「めんたいワイド」・九州朝日放送「ニュースぴあ」ほか

近況報告

Financial Adviser
2021年SUMMER号

202161日 『Financial Adviser
2021SUMMER号に寄稿

特集「投信の説明力がアップする23の方法」
マーケットの説明方法について8ページ執筆

2021621日 オンライン勉強会開催
『~NISAや確定拠出年金のために身に付けておきたい~投資信託の基礎知識

2021628日 オンライン勉強会開催
~良くないインフレが続くのか~最新の投資環境(20216月)

プライベート

【タマスタ筑後】
625日に息子と福岡ソフトバンクホークスのファーム施設があるタマスタ筑後に行って、オリックスバファローズとの二軍戦を観てきました。

最近はドーム観戦ばかりで、屋外での野球観戦は久しぶりでした。
晴天でとても暑かったですが、やはり外での観戦のほうが気持ちいいですね。

クルマで行ったためビールを飲むことが出来なかったので、次回は電車で行ってみたいと思います。

<テレビ>

2014年6月30日
 RKB毎日放送「今日感ニュース

2016年5月13日
九州朝日放送(KBC)「ニュースピア

<資産運用(投資)のプロとして寄稿>

Financial Adviser
2020年AUTUMN号

特集「withコロナ時代の資産運用アドバイス」にコロナ禍での資産運用方法を寄稿(約10ページ執筆)

FPジャーナル(日本FP協会)
2017年12月号

『活躍する先輩FPに聞く 起業・集客・経営のノウハウ』特集/資産運用アドバイスを求めて、九州一円から相談者が集まるFPとして紹介されました。

Financial Adviser
2019年SUMMER号

不安にさせない運用アドバイス特集
(10ページ執筆)
運用アドバイスに長けた3人のエキスパートとして紹介されました。

   ごあいさつ

代表者 久保 逸郎

ライフプランと資産運用(投資)のエキスパート

プライベートでは週2回程度テニスをして、週末はランニング(マラソン)やキャンプ、スキー&スノーボード、シーカヤックなどを楽しんでいるアウトドア派。
大学時代から約30年間はアメリカンフットボールに携わっていました。
元オクトーバーベアーズ選手→コーチ→代表
'17~19みらいふ福岡SUNSコーチ

仕事やスポーツの時は真剣ですが、普段は温和な性格です。
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