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日経平均株価がバブル期以来の最高値更新。今回の上昇に対して投資家が取るべきスタンスとは?

<ニュースレター「マネーの知恵」 2024年1月発行>

2024年に入ってから日本株が急上昇。
バブル期以来の最高値も更新して、上昇トレンドというよりも、まるでロケットのように真上に進んでいるような感じですね。

この日本株の急上昇を新NISAスタートの影響だと考えている方もいらっしゃると思いますが、それは誤った認識です。
年初からの投資家の動向を見ていると、日本人投資家は日本株を大幅に売り越していて、日本株を買っているのは外国人投資家だからです。
日本人投資家が新NISAで買っているのは全世界株式(オールカントリー)やS&P500などで、主に米国株を中心とした海外の投資先に向かっています。

それではなぜ今、外国人投資家が日本株を買っているのか?
今回はその理由について考察をしながら、日本人がこの相場を追いかけるべきかどうかについて私の考えを述べたいと思います。

まずは足元のパフォーマンスとバリュエーション(投資価値評価)を確認しましょう。

 <日経平均株価の推移>

データ出所:日経平均PER 日経平均比較チャート(https://nikkei225jp.com/data/per.php

 

上記は20099月以降の日経平均株価の推移です。
2012年頃まではもたもたしていましたが、アベノミクス相場が始まった2013年以降は全体基調として右肩上がりになっています。
2024126日時点の終値は35,751円。

これを適正水準と考えるかどうかですが、過去日本株はPER(株価が割安か割高かを判断するための指標。一株当たり当期純利益の何倍で買われているかで計算される。)では、過去15年の平均が14.9倍、下値の目処とされる水準が14.0倍なのに対して、足元では21.41倍(1/26時点、指数ベース)となっています。
グラフで示されている緑の部分が14~16倍の範囲ですから、PERの面でいうと、ちょっと上がり過ぎている気がします。過去は14~16倍の範囲を超えて上昇した後に、急落する傾向が見られました。

但し、株式市況は先行指標と言われており、通常は数年程度先までの利益を見込んで取引されるものです。
市場が期待している通りか、それ以上に企業の利益が増えていけば、足元の割高感は無くなっていきます。
また、海外投資家の一部は日本の長かったデフレの時代が終わって、ようやくインフレの時代に突入し、これから企業の売上・利益が増えていくのではないかという期待感を持っているようです。

そのために必要になるのは日本国内全体での賃金の上昇ですが、まだ一部の大企業からしか景気の良い賃上げの話は出てきていません。
賃上げが日本全体に広がり、少なくとも実質賃金(労働者が実際に受け取った給与である名目賃金から、消費者物価指数に基づく物価変動の影響を差し引いて算出した指数。)がプラスにならなければ家計は苦しくなるばかりのため、いずれ個人消費が足を引っ張る形で景気が減速する方向に向かっていってしまうのではないでしょうか?

 <日本 春闘賃上げ率と実質・名目賃金> 1992年~2023

データ出所:三菱UFJアセット・マネジメント「投資戦略マンスリー 20241月」

■円が安いため、海外投資家からすれば日本株に割安感がある
足元の日本株の急上昇を受けて、岸田首相の資産所得倍増計画への期待感や、半導体セクターを中心に企業業績の拡大が見込まれること、インバウンド需要が景気を押し上げること、また、世界の投資マネーが中国から日本に向かっていることなど、後付けであれこれ理由を付けて語られているようです。
しかし、私自身は海外投資家があえて成長力の低い日本に長期投資をするメリットは少ないと考えていて、足元の海外投資家の日本株買いは単なる円高期待の動きが強いのだろうと考えています。

近年の為替は米ドル高・円安の状況が続いていますが、2024年中には米国の利下げ、その反対に日本ではマイナス金利解除、イールド・カーブ・コントロールの見直しなどが行われることが見込まれており、日米金利差の縮小とともに徐々に円高・ドル安方向に向かう可能性が高いですからね。

つまり為替差益を狙えることも期待しての日本株買いということ。

<ドル建て日経平均株価の推移> 2009年9月~2024年1月26日

データ出所:ドル建て日経平均株価(https://nikkei225jp.com/data/dollar.php

上記のグラフの赤色のラインがドル建て日経平均株価の推移です。
円建ての日経平均に比べて、まだそれほど上がっていないことがわかります。
つまり日本人が日本株に投資するには割高感が強いですが、円が安いため、外国人投資家からすれば日本株を割安に感じるタイミングだということです。
デュレーションリスクを踏まえれば、同じ円資産でも債券には投資を行いたくないタイミングということもあるでしょう。

昨年5月から6月にかけて海外投資家は日本株を大幅に買い越しましたが、夏場以降一気に売りに転じたように、彼らの逃げ足は大変早いです。
投機をしている人ならともかく、比較的長い時間軸で考える投資家の場合は投資時期のバリュエーションが投資成果に与える影響が大きいため、足元の相場を深追いしないで、慎重なスタンスで挑んだほうがいいのではないかと考えています。

【著者】
久保 逸郎(FPオフィス クライアントサイド代表)

ファイナンシャルプランナー
金融知力インストラクター
日経情報活用アドバイザー(日経メディアプロモーション公認)

<講師プロフィール>
高校を1年で中退。独学で大学入学資格検定を取得して大学進学。
大学卒業後は大手リース会社、外資系生命保険会社を経て、平成15年3月にファイナンシャルプランナー(FP)として独立。
相談業務を中心に実務派ファイナンシャルプランナーとして活動する傍ら、ライフプランや資産運用などのお金のことについて年間100回近いセミナー等の講演活動や、マネー雑誌等への原稿執筆などを行う。


大和投信、三菱UFJ投信などの大手運用会社のアドバイザー(講師)を10年以上経験しており、マーケット環境や投資信託の活用方法についてのアドバイスを得意としている。

<主なメディア実績>
読売新聞・朝日新聞・朝日新聞AERA・東洋経済・財界九州・エコノミスト・マネープラス・FPジャーナル・ファイナンシャルアドバイザー・TVQ九州放送「九州けいざいNOW」・FBS福岡放送「めんたいワイド」・九州朝日放送「ニュースぴあ」ほか

近況報告

2023125日発売 バンクビジネス202312月増刊号
総特集「これで万全!新NISAに関する対応徹底マスター」に寄稿(5ページ執筆)

プライベート

12月も週1回のペースで西南学院大学アメリカンフットボール部の練習に参加。
10月中旬から痛めていたアキレス腱の状態が少しずつ回復して、また、練習を重ねるごとにアメリカンフットボールの動きを思い出してきました。

現役の学生達はもちろん九州No.1になることは当然として、関東・関西の強豪校に勝つことを目指して、一生懸命に取り組んでいます。

彼らの練習相手を務めるために、12月中は体重をキープしながら少し筋肉量を増やす一方で、近所のスーパー銭湯に通って身体のメンテナンスもしっかりと行いました。
大変ハードなスポーツなのでしんどいですけど、精神面も含めて、充実した時間を過ごせていると思います。

写真は練習後にマネージャーさん達と一緒に撮ったもの。
身体はボロボロになりながらも、楽しんでやっている様子が伝わるんじゃないかなぁと思います。

   ごあいさつ

代表者 久保 逸郎

ライフプランと資産運用(投資)のエキスパート

プライベートでは週2回程度テニスをして、週末はランニング(マラソン)やキャンプ、スキー&スノーボード、シーカヤックなどを楽しんでいるアウトドア派。
大学時代から約30年間はアメリカンフットボールに携わっていました。
元オクトーバーベアーズ選手→コーチ→代表
'17~19みらいふ福岡SUNSコーチ

仕事やスポーツの時は真剣ですが、普段は温和な性格です。
どうぞお気軽にご相談ください。

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