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個人投資家はマーケットに関する情報をどのように集めればいいのか?

<ニュースレター「マネーの知恵」 2023年6月発行>

日本ではあまり調査が行われておらず、公表される機会がほとんど無いのが現状ですが、個人投資家の運用成績はプロに比べて大きく劣ることが分かっています。

■プロとアマには圧倒的な情報の質と量の違いが存在する
その大きな要因の一つが情報量の差だと思われます。投資のプロの世界にいる人達は専門性を持ち、AI等も駆使しながら世界中の投資に役立つ情報を一年中分析しているのに対して、個人投資家の多くはインターネット上の記事やYouTubeなどの動画配信サービス、またはSNS などの情報に頼っている傾向があります。

特に若い人はSNSやコミュニティアプリなどへの依存度が高く、例えば東京証券取引所等の取引市場を運営しているJPX(日本取引所グループ)が運営する東証マネ部というサイトが20代から40代を対象にして行った調査では、下記のような結果になったそうです。

「一般的なSNSやコミュニティアプリを投資目的で利用している」 38
「投資に特化したSNSやコミュニティアプリを投資目的で利用している」 18

6割の人が投資に関する情報を SNS やコミュニティアプリで行っているのは驚きですね。
そのようなサービスの利便性はある程度理解できますが、人間は自分にとって都合の良い情報を集める傾向があり、その一方で、自分にとって都合が悪い情報を遠ざけてしまう傾向があります。

さらにインターネットを通じて集める情報や動画配信サービスの場合には、AI が個人の好みに合わせて検索結果の上位表示を決めているため、個人が得られる情報に相当な偏りが出てしまいます。

■大衆向けの情報を安易に信じてはいけない
また、検索結果で上位表示されている情報は、多数に見られることを目指して、大衆向けに作られた情報が多いという現実があります。
大衆に支持される情報は、どうしても短期的に、そして簡単に収益が得られるというような情報が多くなってしまうため、そのような情報を安易に信じてしまわないように注意しなくてはいけません。

どうしてもSNSや動画配信サービスなどの情報に頼らなくてはいけない場合は、その情報が誰から発信されているのか、また、その発信者が専門性を持った人物なのかどうか、情報発信者の経歴等を確認し、また、出所がしっかりとした情報に限って利用するように心掛けたほうがいいでしょう。

私自身は日頃からインターネットで情報収集を行う時は、新聞社や出版社等のメディアから発信されているものに限って目を通すことを心掛けていて、誰が書いている情報なのかは必ずチェックしています。
そして実名・経歴等を公表していない、素性がわからない個人ブロガーなどが発信している情報は基本的にスルーするようにしています。

■多数派同調バイアスという落とし穴
経済学の分野では「多数派はいつも損をする」といわれています。
また、有名な投資格言に「大衆は常に間違う」というものがありますね。
大衆が集まっていて、同調圧力が強いンターネットの世界を中心に情報を集めてしまうと、多数派同調バイアスの罠に引っ掛かってしまう可能性が高くなってしまいます。

多数派同調バイアスとは・・・多数派同調バイアスは自分自身の考えとは違っていたとしても多数派の考え方に合わせようとする心理学的な傾向

とくに日本人は子供の頃から協調性を重視した教育を受けて育っているため、多数派同調バイアスが強いとされています。
「人の行く裏に道あり花の山」「麦わら帽子は冬に買え」といった有名な投資格言が伝えているように、多数派とは逆の行動を出来る勇気を持っている人はそれほど多くありません。

■ハーディング現象でバブルが起きる
また、行動経済学の研究で、人は往々にして世の中の多数派と同じ行動を取る傾向があることが知られています。
ハーディング(herding)とは英語で「(動物の)群れ」という意味です。

ハーディング現象・・・行動経済学において、個人が大多数の人(集団)と同じ行動を取ることで、安心を得ようとする群集心理が生み出す傾向

簡単に言ってしまえば、「みんなで渡れば怖くない」という心理のことで、データに基づいて合理的に物事の判断をしたり、自身の行動を決定するよりも、大多数の人と同じ行動をとることのほうが安心で、ついつい周りに同調したり、他人の行動に追随してしまう傾向があるのです。

このようなハーディング現象によって、自分の持っている情報を無視してでも非合理的な行動に同調してしまう結果、集団として間違った方向性にいってしまうことがあります。
それがバブル相場を発生させてしまうのです。

不動産が高値圏にあることを多くの人が認識しながらも、低所得者やクレジットの延滞履歴を持った人まで「このまま上がり続ける」「数年住んで売却すれば大丈夫」だと信じて住宅購入に動いてしまい、結果としてリーマン・ショックの引き金になったサブプライムローン問題などは、このハーディング現象の典型的な例だとされています。

大衆が大事にする「共感」こそがリスク要因
個人投資家の場合は、プロの投資家とは違って投資を自由に休むことができるので、例えば市場に過熱感を感じたりした時には、「休むも相場」で資金をいったん引き揚げたり、ポートフォリオの安全資産の割合を増やして全体のリスク水準を引き下げたりする選択肢があります。

しかし、インターネットの世界を中心にマーケットの情報を集めてしまうと、大衆向けの情報ばかりが入ってくるようになり、どうしても大衆向けに作られた都合が良い情報が中心になってしまいます。

人間の欲望というのは大変強いため、そのような投資家はマーケット環境に良い時には「まだまだ上がる」「みんながこのタイミングで投資している」「この商品は今売れ筋」とついつい楽観に傾倒し、リスクを軽視し、多数と同じ行動をしてしまうのです。
そのためマーケット情報を集める時にはSNS等で大事にされる「共感」こそがリスク要因であるということを頭に入れておきましょう。

日本経済新聞や日経ヴェリタス誌などに日頃から目を通す
それではどうやってマーケットに関する情報を取ったらいいのかというと、やはり日頃から質が高い情報に触れて、情報を見極める力を身に付けることが大切です。
これは投資に限ったことではありませんが、情報大量社会における重要なスキルだと思います。

質が高い情報を得る手段としては、最初に新聞を挙げておきます。
金融や経済に特化していて、投資に役立つという観点では、日本経済新聞や同社が発行している日経ヴェリタス誌などがあります。

但し、新聞には起きた事実や発表されたことを基に記事を書くという特徴があることを忘れてはいけません。
新聞はけっして今後の見通しを発表する機関ではないのです。
新聞記事内で今後の予想に関して専門家のコメントという形で出されているのは、このような新聞の特徴があるためです。

マーケットの見通しについては運用会社のレポートに優位性
そのため今後のマーケットの見通しを入手するという点では、運用会社のコラムやレポートなどを参考にしたほうがいいでしょう。
近年は多くの運用会社が投資家に対する情報発信に力を入れていて、動画等も含めて、新しい情報を次々に発信してくれています。

但し、そのような運用会社の情報を参考する時にも注意をしていただきたいことがあります。 それは運用会社にもポジションがあるということ。
国内証券系・メガバンク系・外資系の運用会社で仕事をした経験を持つ私が感じていることですが、とくに日本国内を拠点とする証券系運用会社はグループ内の販売会社への依存度が高く、どちらかというと楽観に傾倒し過ぎている部分があります。
楽観的な見通しを発表することは、投資家にとっても販売サイドにとっても嬉しいことではあるのですが、情報が偏り過ぎるリスクがあります。そのため外資系・独立系運用会社なども含めて幅広く情報を集めるようにしたいものです。

中長期の視点でマーケット全体の方向感を確認するには、国際通貨基金(IMF)や世界銀行、それに各国の中央銀行から発信されている情報にもしっかりと目を通したほうがいいでしょう。
投資商品の短期的な値動きは、必ずしもマクロ経済の動きとは一致しないものですが、長期的には「価格は価値に収斂する」ものであるため、マクロ経済の動きを把握していくことは意味があります。

【著者】
久保 逸郎(FPオフィス クライアントサイド代表)

ファイナンシャルプランナー
金融知力インストラクター
日経情報活用アドバイザー(日経メディアプロモーション公認)

<講師プロフィール>
高校を1年で中退。独学で大学入学資格検定を取得して大学進学。
大学卒業後は大手リース会社、外資系生命保険会社を経て、平成15年3月にファイナンシャルプランナー(FP)として独立。
相談業務を中心に実務派ファイナンシャルプランナーとして活動する傍ら、ライフプランや資産運用などのお金のことについて年間100回近いセミナー等の講演活動や、マネー雑誌等への原稿執筆などを行う。


大和投信、三菱UFJ投信などの大手運用会社のアドバイザー(講師)を10年以上経験しており、マーケット環境や投資信託の活用方法についてのアドバイスを得意としている。

<主なメディア実績>
読売新聞・朝日新聞・朝日新聞AERA・東洋経済・財界九州・エコノミスト・マネープラス・FPジャーナル・ファイナンシャルアドバイザー・TVQ九州放送「九州けいざいNOW」・FBS福岡放送「めんたいワイド」・九州朝日放送「ニュースぴあ」ほか

近況報告

2023522日 オンライン勉強会開催

米国の金融不安・債務上限問題に備える ~最新の投資環境(20235月)~

プライベート

514日に春日公園球技場で行われた社会人アメリカンフットボールのotonari福岡SUNSとパナソニックインパルスの試合で、元コーチとして実況解説のお手伝いをしてきました。

パナソニックインパルスは過去7度日本一に輝いている強豪で、今年1月に行われた日本一決定戦ライスボウルにも出場しています。
以前は「アメリカンフットボール不毛の地」と言われていた福岡で、このような強豪を迎えて試合を行えることに対して、感慨深いものがありました。

さすがにパナソニックは強くて7-23で敗れてしまいましたが、選手達は手応えを感じている様子。
今年秋は2試合福岡で試合が行われるそうなので、興味のある方は足を運んでみてください。
チアリーダーが盛り上げてくれるため、ルールを知らない方でもそれなりに試合を楽しむことが出来ると思います。

   ごあいさつ

代表者 久保 逸郎

ライフプランと資産運用(投資)のエキスパート

プライベートでは週2回程度テニスをして、週末はランニング(マラソン)やキャンプ、スキー&スノーボード、シーカヤックなどを楽しんでいるアウトドア派。
大学時代から約30年間はアメリカンフットボールに携わっていました。
元オクトーバーベアーズ選手→コーチ→代表
'17~19みらいふ福岡SUNSコーチ

仕事やスポーツの時は真剣ですが、普段は温和な性格です。
どうぞお気軽にご相談ください。

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